誘導運動と仮現運動・・・

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   通勤時に『揺らぐ街』という本を電車内で読んでいた時・・・



   揺らぐと言うキーワードで思いついたのが・・・



   隣りの電車が動くと自分のほうが動いたと感じる現象・・・



     何だっけかなぁ~



             という事で調べて見ました・・・


   




月夜の空に流れる雲を見ていると、雲が止まって月が雲の動きと逆方向に動いて見える現象、また、止まっている電車に乗っているとき、隣りの電車が動くと自分のほうが動いたと感じる現象など。


    
       これが誘導運動だそうです・・・




実際には運動がないのに、次々と類似の刺激を与えられると、運動があるように感じる現象。
映画はこの現象を応用したもの。
見かけの運動。



        これを仮現運動と言うそうです・・・






    専門外なのでこれくらいにしておきます・・・



  

     





運動知覚


1.実際運動 real move:対象が物理的に動いている時に生じる現象。

2.仮現運動 apparent movement:物理的運動が存在しないにもかかわらず知覚される運動のこと(広義)。
(「ゲシュタルト心理学-ヴェルトハイマーの業績」参照)
■■■■■α(アルファ)運動図形の大きさが変化して見える運動。ミュラー・リヤー図形の両端の矢羽根を交互に呈示すると主線が伸縮して見えるような運動をいう。

http://www.oak.dti.ne.jp/~xkana/psycho/intro/intro_12/fig1.gif
ミュラー・リヤー図形

■■■■■β(ベータ)運動対象A、Bを適切な時間間隔をおいて異なる地点に交互に提示される時、知覚される対象の運動のこと。(狭義の仮現運動)
■■■■■■■■cf.ヴェルトハイマーの光点明滅の実験:刺激の提示感覚時間によって知覚される運動がちがう。
・約30ミリ秒以下の時(早すぎる時)→ 2光点の同時点滅が知覚される-同時時相
・約60ミリ秒くらいの時→実際運動の知覚と変わらない、一方から他方への滑らかな運動が明らかに知覚される(ファイ(φ)現象)-最適時相(対象は見えない)
→コルテの法則:φ=f(s/ig)
s:刺激対象間の空間距離
i:対象の刺激強度
g:刺激対象呈示時間+呈示時間間隔
・約200ミリ秒以上の時(遅すぎる時)→2光点の継続的な点滅が知覚され、運動は知覚されない-継時時相
注:各主要時相の間には、中間時相があり、複雑な運動印象が生じる。

■■■■■γ(ガンマ)運動光点の明滅の際に光点が膨張・収縮して見えるような運動。
暗室で光点を呈示する場合、出現時には中心から周辺部への膨張が、消失時には周辺部から中心への収縮が観察される。


3.誘導運動induced movement:対象間の物理的運動関係にかかわらず、対象間で「取り囲むもの」と「取り囲まれるもの」の関係が成立するとき、後者の知覚的空間枠組となり、後者の運動が知覚される。
ex.風に流される雲の動きによって夜空に浮かぶ月が動いて見える。
cf.ベクション vection:視覚的な運動が観察者の身体の位置や方向に影響を与えること。

4.自動運動autokinetic movement:暗室内で呈示された静止光点をしばらく観察すると、物理的運動がないにも関わらず、静止光点が不規則に動いて見える現象。

5.運動残効motion aftereffect:一定方向へ動く対象をしばらく見た後、静止した対象を見ると、この静止対象が直前 に見ていた運動対象と逆方向に動いて見える現象。